記念植樹の八重桜を観て

                   白楊ヶ丘同窓会  会長 石井 直樹

 白楊ヶ丘同窓会会員皆様のご健勝、ご活躍を心からお喜び申し上げます。

 同窓会の総会は、会則により毎年9月の最終土曜日に、五島軒において開催しているところであります。

 この総会におきまして、予算、決算、昨年度から今年度にかけての活動状況さらには、役員改選など諸々の案件について協議や報告をさせていただいております。

 ご承知の通り、今年度は、この1月の中旬からの新型コロナウィルスの感染の拡大により、医療関係者の懸命の対応や努力にもかかわらず、未だ収束には至っておらず、この秋から冬にかけてさらなる波が押し寄せてくることも懸念されおります。

 このため、同窓会の総会につきましては、中止のやむなきにいたりました。事情ご賢察のうえご理解、ご了承いただきたいと思います。

 4月の人事異動で、新しい校長先生と教頭先生が赴任され、この5月に久しぶりに中部高校を訪れ、同窓会などについて話し合いをし終えた後、校舎の周りを散策した時、生徒玄関の正面の校庭にある満開の八重桜が目に入った。今年は、社会情勢から観桜の機会がなかっただけに特別な美しさを感じ、しばし魅入ってしまった。思い出すと、63期生の我々が卒業40周年と50周年の際に、学校の了解をいただき記念植樹をしたものである。当時、元気に植樹にあたった仲間の姿を思い出すとともに、今はもう会うことのできない、、、時の流れからくる一株の寂しさを感じながら複雑な思いで八重桜を観た。

 ご承知の通り、白楊ヶ丘同窓会の本部は函館にありますが、札幌、宮城(仙台)、東京そして関西(大阪)にそれぞれ支部を置いており、毎年支部の総会・懇親会を開催しております。

 中部高校卒業後、進学もしくは進学後就職するなど様々な進路がありますが、傾向として、函館に戻ってくる、あるいは戻ってくることのできる同窓生は少数です。この傾向は、函館市にとって大変残念なことです。

 (はこだて)という文字や音声は、全国どちらに住まいをしても1年に1回は見たり聞いたりするものです。

 年齢とともに故郷に対する思いや中部高校への懐かしさが強くなってくるものと思われます。

 函館や4支部への総会・懇親会に一度は出席していただければと期待しています。出席するまでは、日常生活や仕事に没頭しているため、足が遠のきますが、出席することにりょい同期生はもとより先輩や後輩と函館や中部高校を話題にして懇談することにより、明日からの生活にもひとつのアクセントとなり普段とは異なるハリがでてくるものと思われます。

 このように同窓会の位置づけは、各人各様の考え方があろうかと思いますが、故郷や母校の思い出や近況そしてこれからのあるべき方向性などについて語り合い、少しでも人と人のつながりができることではないでしょうか。

 今年は、新型コロナウィルスの影響により同窓会総会を中止にしましたが、来年は状況の好転を願い、皆様が一同に会せることを期待し、皆様のさらなるご健勝ご活躍を祈念いたします。